しばらく使用していなかった2010年製造の東芝 Dynabook ノートPCを修理していたところ、最後にリチウムイオン電池パックPABAS173(PA3533U-1BRS、10.8V、1790mAH)の充電をしようとしましたが、充電ランプがすぐに消灯して充電できないことがわかりました。
2010年製の電池パックですので、半分あきらめ気味でしたが、2パックありましたので、なぜ充電できないか分解して確認してみました。すると、電池電圧が6.8Vになっており、過放電防止のため、内部保護回路が電池を切り離しているようでした。これは、電池の劣化(寿命)ではなく、保護回路による充電不良と判断できます。
そこで、分解をしないで電池パックを再生する方法を紹介します。
下記の写真は、内部電池のプラス電極にアクセスするため、穴を開ける位置です。注意深くドリルで1.5mm程度の穴を開けていきます。
次の写真のように、電池パックコネクタ9ピン(または、8ピン)のGNDと穴奥の電極にピン立て、電圧を測定します。今回のパック定格電圧は、10.8Vですので、7.5V以下になっていると、過放電状態になりますので、補充電が必要です。
補充電は、12Vの電源に220Ω程度の直列抵抗を入れた状態で、GNDと内部電池のプラス電極に接続し、1時間程度充電すれば、50mAH程度充電ができると思います。補充電後、念のため電池の電圧が7.5V以上になっていることを確認できれば、ノートPCで充電が可能になります。補充電しても電圧が上がらない場合は、長い休眠期間から目覚めてもらうため、少し放電させた後、再度補充電すると良いようです。
この方法は、東芝の類似電池パックでも使えるのではないかと思いますが、自己責任でお願いします。
(再クロール更新:2022/12/22)