アパマンハム「HFへの挑戦」~多巻きスモールループ(MLA)の製作

2017/08/18

 144MHz帯、430MHz帯は、ベランダにモービル用のアンテナを設置して、容易に開局できましたが、HF帯の開局は、アパマンハムにとっては、ハードルがかなり高くなります。


今回は、しばらくぶりにブログを更新します。


マンションのベランダから長く大きいアンテナを出すと、他室へかなりの違和感を与えてしまいます。このため、コンパクトなHFアンテナとして、多巻きスモールループにターゲットを絞りました。


多巻きスモールループについては、MK-4A、MK-4Bなど、横浜のJA1QOJ村吉さんが有名です。今回はこのモデルを参考に、自作に取り組みました。


いずれも、20m前後のループエレメントからなっているため、加工の容易性からエアコン用銅パイプを使うことにしました。タイミング良くオークションで、「桃陽電線製エアコン配管用被覆銅管シングルダイヤSD-420 20m」が安く出品されていたので、落札し、活用しました。メリットは、アルミより重量がありますが、加工が容易であること、半田付けができること、被服層があるので、錆対策が不要であることです。


MK-4A、MK-4Bを参考に巻き数は6回と決めましたが、問題は、ループの直径をどれくらいにしたらよいかでした。


アンテナシミュレータを使うことも考えましたが、簡単なモデルを用いました。各HF周波数帯において、エレメント上の電流分布を6回巻き分ベクトル加算し、各巻線間で打消しが少なく効率が良い直径を求めました。特に、7MHz帯と50MHz帯の効率を重視して確認したところ、直径102センチメートル、全長20.8メートル(接続部分に同軸ケーブルを追加)、6.25回巻きとしました。


同様の計算をMK-4A、MK-4Bについても確かめましたが、3.5MHz帯を除けば、MK-4Bより効率がよさそうな結果が出ました。


水道用パイプを加工して、結束バンドで組み立てました。


(再クロール更新:2022/12/22)